子どもの病気についての絵本を描きました(非売品)

「しんぞうはかせと___ちゃん」(非売品)
この絵本は先天性心疾患で手術を受ける幼い子どもの学習絵本として作られました。手術のときに体験する検査や内服の大切さを、子どもなりに理解し、乗り越えていくことを応援する絵本です。ページ内には、手術に関する情報や、子どもの病態を書き込む箇所などもあります。作者のなかずる あや先生は看護学の先生で、作成中もきめ細やかにご指導をいただきました。

キャラを作るところからはじめたのですが、しんぞう博士は安心感を与える大きなゾウにしました。耳は心臓をイメージさせるとともに、見る人の気持ちを和らげそうなピンクのハートに。
おんなのこはサクランボのパジャマ姿。サクランボの花言葉に「善良な教育」「幼い心」とあったので、ピッタリだと思ったのです。
少しでも不安な気持ちが減るように検査機器やおくすり、注射などはできるだけかわいらしく。
一人はさみしいので、そばにはいつも緑の人形を。
全体的に柔らかくあたたかみのあるテイストに仕上げました。

いつもなら「たくさんの人に見てもらえますように」と思うのですが今回は逆。この絵本を手にするのは手術が決まったときです。できるだけこの絵本を手にしませんようにと願わずにはいられません。
この絵本を見てくださる子どもたち、手術の成功を心から祈っています。
私はなんにもしてあげられないので、絵の一つ一つに心を込めました。しんぞうはかせと一緒に私も応援しています。