お正月に『古畑任三郎』のスペシャルがあるみたいです。
私は特別に好きなわけでないのですが、かの番組には特別な思い入れがあります。
私の伯母は、伯父と息子一家と孫2人と住んでしました。
伯母は家庭的で、いつも遊びにいくといろんな料理を作ってもてなしてくれたものでした。商売をしていたため常にガチャガチャした家で育った私は、小さな頃から伯母の家を絵に描いたような理想的な家族と思っていました。
それは数年前のこと、伯母が遊びに来たときのことでした。ちょうどテレビで『古畑任三郎』をやっていて、伯母はこのドラマが好きなんだと言いました。いつも真面目な伯母と、ひょうひょうとしたドラマがつながらない感じがして、ちょっと驚きました。「じゃぁ、いつも観てるの?」私が聞くと、観ていないという返事。いつもは家族がいて観れないので、誰もいない時にドラマがあれば観るとのこと。伯母の返事に、私はまた驚きました。趣味も持たず、遊びに行くこともほとんどない伯母なのに、観たい番組を家族に言うこともできないのか・・・。
伯母は何年も前に鬼籍の人となっておりますが、『古畑任三郎』の放送があるたびに、私の胸には今でも小さな疼きが生じるのでありました。
