自虐の詩

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またまたマンガで恐縮です。
『自虐の詩』業田良家著
主人公の幸江と一緒に暮らしている亭主(?)イサオのお話。イサオは、働かない、何かあるとすぐにちゃぶ台をひっくり返す、飲む、打つ、買うの三拍子そろったDV夫だ。でもイサオに惚れている幸江は、給料を奪われても、家具を売り飛ばされても幸せそう。まさに自虐です。ちなみに幸江の父ちゃんもかなりだらしなくて、幸江が小さい頃から借金だらけ。だから幸江はずーっと不幸な貧乏生活。

上巻・下巻で様々なキャラが出てきますが、私のお気に入りは、下巻に出てくる熊本さん。幸江の中学の時の同級生で、幸江の家よりもさらに貧乏。学校のニワトリを晩御飯のオカズにしたり、街灯の電球を盗むタフさと、唯一の友人だった幸江に裏切られても胸を張っている高潔さ、幸江が東京に旅立つときには弁当と選別を渡す優しさ。登場人物の中で、一番多様な面が出ていて魅力的だと思うのです。
惜しむらくは、最後で大人になった熊本さんが東京駅で幸江に電話をする場面「主人が千葉の方から転勤になってね」という台詞。誇り高い熊本さんに「主人」という言葉は似合わない。せめて「夫」にしてほしかった。

フェミの人が見たら怒りそうなマンガですが、名作だと思います。

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