川湯温泉、もしくは禊ぎ

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夏も終わって秋も深まり・・・寒さが苦手な私には鬱な季節。あの楽しかった夏の日よ、青い海よ、カムバーッ!叫んでも無理なのは重々承知。でも、泳ぎたい・・・けど海外に行くお金も時間もない(T_T)

そこでわたくし和歌山県の川湯温泉に行ってまいりました。川湯温泉は、スコップで河原を掘れば約70度のお湯が出てくるという素晴らしい場所。冬の間は、大塔川をせきとめて仙人風呂という野趣溢れる露天風呂があります。
仙人風呂のすぐ横は川。狭い水路でつながっているので、さりげなく川のほうへ、川のほうへ(金子みすゞ風)
川の水は身を切るように冷たいのですが、透明度が非常に高くオイデオイデと誘っているよう。こっそり持参したゴーグルをつけて思い切って冷水に身を躍らせてみました。心の臓が一瞬キュっとなりましたが、ところどころに温かい温泉が湧いていて、そこには魚がウジャウジャ。みんなよく知っていること。魚の群れを目安に温泉を探し、寒中の戯れを堪能しました。山深い熊野で冷たい流れに身をひたしていると、なんとなく禊ぎのような心持もして清清しい気分。

仙人風呂のそばで楽しそうに泳いでいるので、何人かの人が川もお湯だと勘違いして入りにきましたが、「ヒョー」とかヘンな声を出して、早々に仙人風呂のほうに戻ってました(笑)
でも、一人で来られていた六十代くらいの女性は、「冷たいわねー」とか言いつつも、川にザブザブ入ってました。「もう少し先に温泉湧いてますよ」とか、「けっこう温かいとこあるねー」などと会話しながら、見知らぬ者同士で楽しんだのでした。私も、あんな風に年をとれるといいな。

見わたせば空は青く澄み、流れる雲に時を忘れ、風が吹けば紅葉や葉っぱがヒラヒラと湯に舞い落ちる様に心奪われる。山深い湯の里でまことに贅沢な時間を過ごしました。

ゆったりし過ぎてバスに乗り遅れそうになったのもネタ的には良し。また行きたいデス。

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